をたらん!vol.3 鷲宮~幸手~春日部(『らき☆すた』)-後編・”萌えおこし”を考える-

おはらっきー☆

 

どぉも~、白石、、、じゃなく、をたらんです!(笑)

 

 

後編のごあいさつは、「あきら様が不機嫌で代わりに白石みのる(CV:白石稔)がタイトルコールをした」体でのごあいさつです!

 

伝わりにく~(笑)

 

 

 

さてさて、タイトルにも挙げた通り、後編は、今回のをたらん!を通じて感じたこと、考えたことををたらんの主観を中心に考察してみたいなということで、写真少なめで文字多めの、見にくい記事となる予定です。

 

※本記事は2014年時の筆者の考察なので、2019年現在の事実とは異なる部分もあるかもしれません。予めご了承下さい。

 

 

 

今回の舞台は前編でも挙げたように、「アニメによる地域おこし、所謂”萌えおこし”の先駆地域を走る」ということがメインテーマだったわけですが、このテーマはそもそもの「をたらん!」という活動の根っことなる大テーマのひとつをズバリストレートに突いているのです。

 

 

 

「萌え」=「キャラクター」をシンボルに置いてその「コンテンツ」を利用して地域に人を呼び込むという「コンテンツツーリズム」特に「オタクツーリズム」という言葉まで出現している、言わば最近の流行的手法を、鷲宮商工会(現・久喜市商工会鷲宮支所)さんはいち早く取り入れ、多く見積もってその経済効果は200年から現在までで20億とも言われています。

 

 

 

また先日2013年11月に行われた第53回商工会全国大会では、鷲宮商工会(現・久喜市商工会鷲宮支所)が全国約1700の商工会の頂点となる「21世紀商工会グランプリ」を受賞するなど、その効果は地域のみならず全国の「萌えおこし」を狙う自治体からも大いに参考とされるものとなっています。

 

 

 

特筆すべきはその、経済効果云々よりも「ファンと一体になり、ファンと一緒に楽しみ、作品を愛し、ファンをもてなす」ことに熱意が向いていることで、実際鷲宮の商店街を通ると、昔ながらの商店ばかりだが、その各店舗に必ず『らき☆すた』のポスターやグッズが並んでおり、また定期的に地域一体となってのスタンプラリーを実施したりと、「いつ行っても『らき☆すた』がそこにある」という状況が、今尚続いています。

 

 

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またこの文化の中心となっている鷲宮神社も、大変由緒ある大きな神社でありながら、アニメファン、『らき☆すた』ファンを大いに受け入れる姿勢で、今や「痛絵馬」と呼ばれる絵馬にアニメや漫画のキャラクターを描き入れて願い事をするものが、名物のひとつになっている他、

 

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この神社を中心とした伝統ある地域のお祭り「土師祭」でも、何よりも『らき☆すた』を前面押し出し(以下、2013年のページ)


http://www.wasimiya.org/hajisai/


例えば作中のキャラクター柊つかさの中の人、福原香織さんを主役にした「福原香織王決定戦」や、徳島県で定期的に開催される大規模アニメイベントを模した「恥☆アソビ」を開催したりと、とにかく「ファンと一体に!」という想いを強く感じられる地域になっているのです。

 

 

逆にだからこそファンも、町を汚したく無いだとか、何かあれば行きたいと思える地になっているという、素晴らしい好循環が生まれている副次効果としての経済効果であると言えるように思います。

 

 

 

ただ、アニメ終了後の2008年から始まったこの地域の取り組みですが、2014年で6年目となります。未だ初詣やイベントとなると多くのファンで賑わうことに変わりはないものの、この先の事を考えるといくつかの不安要素が無いわけでもありません。ここからは完全に主観的な部分になりますが、私をたらん個人の意見として書かせて頂きたいと思います。

 

 

 

まずは、「持続性」の問題。或るひとつの「コンテンツ」だけで、その賑わいが今後永続的に続くのかと言われると、どうしても限界があるのではないかと感じてしまうのです。

 

 

例えば「神社」。この地域の文化の中心は「鷲宮神社」ですが、例えば今後、同規模の「神社」を大きくピックアップした作品が人気を博したとすると、年末の参拝客の分散が起きたり、キャラクター愛の分散が起きたりという事から、徐々に旅行者が減少して行くのではないかという懸念が考えられます。

 

 

 

毎年右肩上がりに上昇するアニメーションの制作分数ですが、2012~2013年アニメの風潮として強く感じられる、明らかな傾向として、アニメを主役とした「地域おこし」のために自治体や商工会、更には鉄道会社等と強力にスクラムを組んで盛り上げようとする地域が多く出現しました。

 

 

 

代表的な地域としては茨城県大洗町(『ガールズ&パンツァー』)、埼玉県秩父郡(『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない』)、そして東京都立川市(『とある』シリーズ、『聖☆おにいさん』『ガッチャマンクラウズ』)などで、それ以前、以外にも、石川県七尾市(『花咲くいろは』)、広島県竹原市(『たまゆら』シリーズ)、最近では宮城県仙台市(『Wake Up Girls!』)と、大きな動きだけでも挙げきれない程になっています。

 

 

 

正確な統計が存在するわけではありませんが、制作分数の上昇はそれだけの市場が認められるという理由=アニメファン自体の増加の結果=大きな分散は起きないと言えるものかもしれませんが、『らき☆すた』という作品の弱みとしては「二期が無い」ということで、コンテンツ自体が古くなっているという点は、客観的に見て大きなマイナスであることは否めないのかな、と思います。準二期的作品として「宮河家の空腹」という作品が生み出されましたが、大きく認知されるわけでも無い点、今後のいちコンテンツとしての鮮度的価値については、少し不安があるという気はします。

 

 

 

ただひとつ大きなメリットとして、埼玉県内であり都心からも(勿論利便性が高いとは言い切れないまでも)比較的アクセスしやすい地域であるという点で、例えば広島県竹原市等に比べると、気軽に足を運べる分、コアなファン以外も向かいやすいという点は挙げられると思います。

 

 

 

また「”萌えおこし”の先駆地域」ということで、コンテンツツーリズムの学術的価値が高いことから、鷲宮をテーマにした研究や著書があったり、また成功事例としてセミナーでのテーマになったり、更にそのセミナーへ関わりの深い声優さんたちも出席したりと、そういう意味でのブランディングというか、明確なポジションが築けているというのは、「成功」のひとつであるようには感じられます。

 

 

 

二つ目に、「限定的過ぎる」という点を感じました。限定的という内容には、「地域的」「時期的」二つの意味を含みます。

 

 

 

この問題には「地域おこし」がその各々の地域で何を目指すかということも関連しますが、例えばその限定的なツーリズムを持続させようと言った場合にも、不謹慎な事を言うようですが、例えば今現在スタンプラリーに積極的に参加して下さっている商店と商店街が今後高齢化により一気にシャッター街と化してしまった場合、盛り上がりはどうなるのでしょうか?もちろん、「6年以上もこの地域に足を運んでいるからこれからは自らがその地域を支えよう!」と思う若い力が集まれば、きっとそれは今後の持続的な成功に繋がって行くのだとは思いますが…。

 

 

 

参考までに、「久喜市鷲宮」の人口ピラミッドを見てみました。
http://toukei-labo.com/2010/nenrei.php?tdfk=11&city=11232&id=39

 

 

 

これによると形状は「星型」に近く、且つ0~4歳世代の割合が多く見られます。

平成22年データではありますが、これは私の心配など気優ということでしょうか?人口推移や婚姻率、婚姻率の推移、転出入の推移等見てないので何とも言えませんが、これが地域おこし効果による部分が少しでもあるとすれば、これはすごいことだと思います。

 

 

もっとデータを探りたいものですね(笑)

 

 

ちなみに私の生まれた秋田県秋田市土崎港北2丁目の人口統計です(笑)見事なひょうたん型です…。


http://toukei-labo.com/2010/nenrei.php?tdfk=05&city=05201&id=251

 

 

 

人口が全てでは無いですし、「ツーリズム」という考えで行くと潜在的な「地域おこし」の成功可能性を計る尺度は私も存じ上げませんが、やはり、今現在の経済効果がまちづくりの施策になり、魅力的なまちづくりが或る程度の若い世代の人口を増加させなければ「地域の代謝」は起きず、結果、ひたすらに人口・仕事・生産性減を繰り返す結果になってしまうのだろうと思います。

 

 

私もその専門家では無いので大きなことは言えませんが、結局全てを自分の地元に置き換えて憂いてしますのです。。。

 

 

 

さて、話を戻して限定的過ぎるという点ですが、もう論じてしまったようなものではありますが、市町村合併により鷲宮町久喜市鷲宮へと変わったことで、今後の商工会の方針や自治体との連携はどうなるのか、今まで以上の大きな動きとなるのか、逆に上手く動けず小さくなって行くのか、そこはもう、関わる全ての人の熱意に懸っているのかなと思います。

 

 

幸いにして埼玉県全体が、「あの花」や「そに子」等様々なアニメが様々な地域と組んで、テレビ埼玉が中心となり埼玉県全体として「アニ玉祭」等のアニメイベントを開催している事例もあるので、今後大きく減退する動きは無いとは予想されますが、こういった各規模での連携の動きが無いと、地域おこしの持続性は少なくなってしまうのではないかなということは、後発地域も見習うべき点だとは思います。

 

 

 

さてしかし、実際に鷲宮幸手~春日部と走ってみて感じた違和感というか、失礼ながらも感じた「鷲宮以外何も無いな…」(幸手の権現堂桜堤は別として)という感覚には、どうしても不安がつきまといますし、実際走って、さぁ、道中記、どう地域の魅力を伝えよう、と思ったときに、正直に今回の30kmの中で伝えられるものが余りにも少ないと感じてしまったことは、事実であります。

 

 

 

もちろん、「何も無さ」というのが私は大好きです。のんびり走れるとか、落ち着くとか、そういう要素が。

 

 

 

ただ、鷲宮と言う地域がせっかく盛り上がっているというのに、或るコンテンツ一つでの限界も感じつつこういった不安があることで「『らき☆すた』=鷲宮=神社と商店街」のみでは勿体ないなという想いが、行く前と変わらず付きまとうのは、やはり私のお節介なのでしょうが、もうひと要素掛け算が出来れば、もっと持続性と拡がりのあるものに出来るのではないかと、この地域のことだけでなく、今後この「コンテンツツーリズム」という考え方を通じて地域おこしをして行こうとする地域はより、意識して行くべき点なのではないかと感じるのです。

 

 

 

そこで提言している(というのは大袈裟な表現ですが)のがこの「をたらん!」という、「コンテンツツーリズム」×「スポーツツーリズム」の掛け算的発想なわけです。

 

 

 

勿論、全てに共通して「コンテンツ」×「スポーツ」が合うというわけでは無くとも、掛け算のひと要素として「スポーツ」とか「ランニング」もしくは「サイクル」等、どちらかというと枝葉的・限定的視点になりがちな「コンテンツ」という要素に逆行する、森的・広角的視点を持った「スポーツ」を掛け合わせる可能性の大きさを、僕は個人的に信じているのです。

 

 

 

まぁ、ただ単にどちらも好きだから組み合わせちゃえばいいじゃん!というものをこじつけている事も間違いないのですが(笑)

 

 

 

掛け合わせ方として、例えば「痛ランニンググッズ」を作っちゃうとか、地域のマラソン大会とコンテンツが公式にタッグを組んでしまうとか、まぁ発想は色々出来るわけですが、この「舞台を走って巡る」ということ自体、そういう掛け算のつもりでやってるわけです。

 

 

 

ただ、それを初めからビジネスとしているわけではなく、現に今、何かを生み出すわけでも無く趣味の範囲内で活動をしている中で、ここに共感して何かを生み出せたら面白いね、という方が集まって下されば僕は幸せですし、「きっとこれは面白い!」という自画自賛があるからこそ続けているわけで、前述の地域おこしの話だって、鷲宮の商店街の方々の想いと同じく、「楽しさの副次効果」でありたいと思うわけです。

 

 

 

自分が楽しいと思う事をしなければ、きっとそれは誰からも楽しいと思われないので。

 

 

 

そして今回こういったことを真剣に考えてみたときに、その気持ちはやはり自分の地元に向いていて、「秋田は素晴らしいところなんだからもっと魅力の発信がしたいな…」という、ふつふつと湧き上がる想いから、先駆地域や後発地域を見て、参考にして、走って感じて、考えたのだと、自分の気持ちに明らかに気付きました。

 

 

 

将来的に秋田の何かを動かしたいという想いが、このをたらん!を経て学びたいという気持ちに繋がっています。

 

 

 

しかし勿論、ただひたすらにアニメが大好きなので、やっぱり一回一回を楽しみたいという純粋な想いも確かで、要は、「をたらん!ktkr!」なわけなのです(笑)

 

 

 

今後も様々な地域を巡って、楽しみながら考え、学んで行きながら、少しずつ何かを生み出せるようになって行きたいなと思います。

 

 

 

もちろんそこには自分の本職・トレーナーとしてのミッションもミックスさせながら、をたらんはいつまでもをたらんで、をたらんらしく在りたいなと、えらく綺麗にまとまった(?)と思うことにしましょう(笑)

 

 

 

毎度毎度、長い文章にお付き合い頂き、どうもスミマセン。

 

 

 

前編・後編併せて5時間くらい、執筆に費やしました(笑)

 

 

 

最近休日はこうしてブログを書くことに費やしている気がします…(笑)

 

 

 

バイミー☆
(↑やはり「らっきー☆ちゃんねる」のごあいさつで〆させて頂きます(笑))

 

 

をたらん

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